9月27日放送分
開洋漁業株式会社 専務取締役 河村和吉さん
開洋漁業さんの創業は昭和39年。
半世紀にわたり漁業一筋、大型いか釣り船をはじめとして、遠洋まぐろ船2隻、遠洋トロール船1隻の合計4隻が操業しています。
八戸の漁業を支える開洋漁業の若手後継者、河村和吉さんに、今後目指す漁業についてお話を伺いました。
【震災の傷跡】
開洋漁業さんは昨年の震災で会社の大黒柱である遠洋トロール船が被災しました。
当時を振り返り、とても気持ちが沈んだ。
様々な目途ことにがつかず途方に暮れ、辞めようと思ったこともあった。
しかし、若手の乗組員からの船の再建を熱望する声に励まされ、立ちあがった。
このことについて多くは語らないけれど、河村さんの表情がその当時の辛さを物語っていましたね。
八戸市は一見すると元通りに見えます。しかし、まだまだ途中なのだと改めて思いました。
現在は、静岡県で建造しており、来年8月に完成予定だそうです。
【同年代の漁業者仲間】
河村さんには同じ漁業者の仲間がいます。
組合や漁法を超えた仲間たち。「若手漁業者の次世代の漁業を考える会」と称し、年数回意見交換プラス飲み会を行っているそうです。
30代前半から40代の若手漁業者同士での、話題を伺いました。
若い乗組員をどのように増やしたらよいか…
漁師は高齢化が進んでいます。
その中でいかに若い人たちに漁師になりたい!と言ってもらえるかの方策。
開洋漁業さんでは、水産高校の生徒を対象にいか釣り船の職場見学を行いました。
漁船の不透明な部分をクリアに解消して、少しでも安心、理解してもらえたらとの思いからの取り組みです。
漁船の老朽化の問題…
漁船の寿命は日々のメンテナンスにもよるが、20年から30年。
耐久性のある漁船の構造や、資金面でのことなど、議論を交わしているそうです。
【獲るだけではダメ!】
漁獲した魚を人任せに売るだけでは、今後は成り立たないと思っている。
消費者にいかに情報を伝えられるかが大切になってくる。
食品総合研究所と加工品開発に取り組んだり、シーフードショーに参加して、美味しい食べ方を提案したりしている。と話してくれました。
温和な雰囲気の河村さん。
その胸に秘めた漁業に対する想いを感じ取ることができ、八戸の漁業の明るい未来が見えた気がします。
獲る人、作る人、食べる人があって産地や食材がある。と話していました。
なるほど!!